沖縄遠征
弁護士 小川 健一
「沖縄遠征」と聞いて何の遠征? と思われる方もいるかもしれません。
私の所属する神奈川県弁護士会野球部では、年に何回か遠征をすることがあります。そうです、野球の遠征です。
野球の遠征といっても、野球をするのは短時間で、あとはほぼ観光とか遊びとかなんじゃないの? と思われるかもしれません。
しかし、あくまで野球をするための遠征であり、観光などは二の次です。野球部の活動の最大の目標は、秋の全国大会、およびその予選を勝ち抜くことですが、その前哨戦ともいうべき他会弁護士会との対抗戦は、現在のチームの立ち位置を知るための試金石となります。他会弁護士会野球部との対抗戦は年に何回もあるわけではなく、大変貴重な機会です。
沖縄だからといって、決して浮かれることはありません。
2 ヶ月前から観光の計画を立てたり、YouTube で沖縄観光スポット動画を見漁ったり、泊まりもしないリゾートホテルの動画を見漁ったりもしましたが、あくまでメインは野球の試合です。
試合の2 日前にスタメン発表があり、気分が高まる中、前日に沖縄入り。チームメイトと沖縄料理を堪能し、翌日の試合のためにホテルへ戻りました。しかし、ホテルの部屋で悲劇が起こりました。
ホテルの部屋のバスルームの段差部分に右足小指をぶつけ、痛みがひくことなく翌日まで残り、結局、試合には出られませんでした。
野球をメインに据えていたため非常に残念でしたが、何故かすぐに気持ちの切り替えをすることができ、その後は沖縄を思いっきり満喫することができました。チームメイトからは、「沖縄に何しに来たんだ」と声をかけられたりもしましたが、まるでそれが最初からの目的であったかのように、「観光です」と笑顔で返答できるまでに気分は回復していました。
普通は遠征までして野球をしに行ったのだから、野球ができなかった、となると落胆するものですが、このように気持ちの切り替えができたのは普段から野球で精神力を磨き上げた賜物だと思います。
野球のあとは、宿泊し、残波岬、鍾乳洞、おきなわワールド、斎場御嶽、知念岬などに行きました。おきなわワールドは1 人で観光したのですが、途中、気が付くと外国人観光客に囲まれていて、私も同じく外国人観光客と間違われたのか、日本人スタッフや周りの客から外国語で話しかけられるハプニングもありました。なんとか笑顔で「オーケー!」と連発することで切り抜け、事なきを得ました。
このように私の沖縄野球遠征は無事、大成功で終わりました。
今回の内容で私の野球に対する熱量が伝われば幸いです。
皆さんも、仕事やスポーツで遠征した際には、ついでに観光してみるのはいかがでしょうか。決して観光がメインではなくとも、楽しいものです。
