民暴横浜大会を終えて

種村 求 (弁護士)

 平成21年10月23日(金),第71回民事介入暴力対策横浜大会が開催されました。同大会は民暴弁護士向けの午前中の「協議会」,一般市民の方向けの午後の「大会」,「懇親会」の3部に別れておりますが,私は,協議会を中心に手伝わせていただきました。

 協議会のテーマは,「組長訴訟の到達点と今後の展望~3大暴力団トップへの責任追及を中心として~」というもので,浦川道太郎早稲田大学教授の寄稿論文や判決等の資料も加えると522頁にも及ぶ協議会資料の作成,協議会当日に放映する民暴被害者遺族の声を届けるビデオ作成の準備や組長訴訟を追行した各弁護団の代表の方によるパネルディスカッションにおける準備等に私も奔走しました。3大暴力団の1つである稲川会トップらの責任を追及し中間判決によりその責任が認められた横浜鶴見事件には私も弁護団員に加わっていたのですが,その成果を発表する機会に恵まれたこと,協議会資料やパネルディスカッションについて好評を博し努力が報われたことについては,大変な喜びとなりました。

 また,横浜鶴見事件における弁護団会議に引き続き,横浜弁護士会の諸先輩方と討論する機会に恵まれたこと,協議会資料作成のために各種文献を調べたこと及びパネルディスカッションのための打合せで全国の諸先輩弁護士の話をお聞かせいただく機会を得られたことで,民暴弁護士としても成長できたと思いますし,それにとどまらず今後の弁護士活動全般にわたって必ず役立つ貴重な経験が得られたものと思います。

 協議会資料中,私が作成した部分において全面的な書き直しを余儀なくされるなど,協議会の準備は本当に大変でしたが,ちょっと時間が経った今となっては充実感でいっぱいでもあり,今後も可能な限りこのような公益的な活動にも積極的に取り組みたいと思います。