心新たに
村井 健太郎(弁護士)
入所のご挨拶と重複いたしますが、改めましてご挨拶いたします。
2021年に入所いたしました弁護士の村井健太郎と申します。どうぞよろしくお願い申し上げます。
突然ですが、ドラマや映画は人の人生にどれほどの影響を与えるのでしょうか。人によっては、全く影響を受けないと言う方もいれば、多大な影響を受けたという方もいます。
私としては、どちらかと言うと、前者よりなのですが、それでも、弁護士を知るきっかけとなったドラマがあります。それは天海祐希さん主演の『離婚弁護士』というドラマです。また、法律家としての心構えを知った漫画があります。それは『家栽の人』という漫画です。
私見ですが、法律家を志した人に影響を受けた作品について聞くと、『HERO』や『リーガルハイ』と答える人が多いように感じます。無論、私もこれらの作品は好きなのですが、『離婚弁護士』や『家栽の人』はこれらの作品よりももっと泥臭く依頼者や相手方、関係者に対して向き合い、事件を解決に導く描写が多いように感じます。泥臭く、かつ、粘り強く事件の解決のために全力を尽くす、そのような登場人物の姿勢が私に大きな影響を与えたことは間違いありません。
実務に出てから感じたことは、私の想像以上に弁護士(いわゆる街弁)の仕事は泥臭いということです。皆様がドラマで見るような、都心の高層階で大きな革製の椅子にもたれ掛かり秘書がコーヒーを持ってきてくれるようなことはありませんし、昼食や夕食に高級フレンチに行くということはありません(無論、そのような先生はいないとは言いませんし、私がその域に達していないだけの話ではあります)。昼食はコンビニやファストフードで済まし、日々の相談や期日、起案、電話に追われることも多いです。もっとも、私は、そのような「泥臭く」依頼者や事件解決のために奔走する弁護士の姿が大好きです。今は、そのような仕事ができているので本当に幸せだなと思います。
今後、複雑な案件が増えてきたり、事件数が多くなってきたりして、弁護士という仕事に対して嫌気が差してくる時が来るかもしれません。
しかし、今抱いているこの感情をいつまでも忘れずに、職務に向き合っていきたいと思います。
心新たに、弊所で皆様のお役に立てるような職務ができるよう研鑽を積みたいと思いますので、今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。