巻頭言

高柳 馨 (弁護士)

 横浜弁護士会の司法修習36期同期会(火曜会といいます)で6月5日から3泊4日で西安に行ってきました。

 写真は西安郊外にある世界遺産の兵馬俑(第一号杭)です。 兵馬俑は1974年に農民により偶然発見されたもので、秦の始皇帝を守るために始皇帝により副葬されたものと言われております。 写真ではその大きさがはっきりしませんが、俑(兵士)の身長は平均180センチもあり、現在発掘されているのは6000体程(現在も発掘中)。 驚くのは、俑の顔の表情や髪型、服装が全て異なっており、その制作には莫大な人手、年月、そして燃料(俑を焼くための薪)が使われたと言われております。 それだけのものが使われて、当時、何の役に立ったのか、始皇帝の自己満足のために民衆が苦しみ自然が破壊されただけではないのかとも思われますが、今になってみると、世界遺産となり、全世界から毎年、多数の観光客を集め、多額の観光収入が地元にもたらされている、歴史のおもしろさを感じました。