委員会活動について思う
種村 求 (弁護士)
弁護士会内には,各種の委員会が設置されており,弁護士は必ず1つの委員会に所属しなければならないことになっている。
その理由は,「弁護士が法律業務を独占していたり,弁護士は弁護士会による自治が営まれ,監督官庁がなかったりするのは,それだけの職責を弁護士が果たすことを期待されているからである。 そして,その期待は,単に日常の業務について職責を果たすことだけでなく,弁護士会としての活動にもあてはまる。」といったことからのようである。
私自身,そうして設置されている委員会の2つに所属している。横浜弁護士会内の委員会事情に精通しているわけではないため,ほかの委員会と比較することはできないが,私が所属している委員会はいずれも,活発に活動しているように思う。 そうした中,私自身も(周りからどう評価されているかは不明であるも)熱心に参加させてもらっている。そうしたところ,近時は,正直いって,日常業務をかなり圧迫するほどの量になっている。
とはいえ,委員会活動の中では,日常業務では携わらないような出来事に遭遇することがあるので,検討したこともないような視点に気づかされたり,全く知らない世界の出来事が勉強できたりするなど,仕事にも役立つことも多い。
当事務所では共同事務所形態を取っており,数人の弁護士が所属しているため,日常的にお互いに疑問をぶつけ合ったりすることができる。 しかし,そうであっても,弁護士の職務は基本的に単独で行うもののため,どうしても独善に陥りやすいという危険があるように思う。その点,委員会活動に参加することで,普段業務を同じくしない弁護士にも気兼ねなく相談することができるようになってきているから,その意味でも有益なようにも思う。 また,委員会活動を通して,ほかの弁護士と一緒に活動したり,学校等での講義・講演をしたりする中で,少しは,人間的な幅を広げることもできているのではないかと思う。
委員会の会合が開かれるのは横浜の関内ばかりということもあって,川崎に事務所のある身としては会合に出席するだけでも一苦労ではあるが,今後も頑張っていきたいと思う。