太極拳の楽しみ

高柳 馨 (弁護士)

 太極拳を始めてから10年以上になり,先日,「準師範に列する」旨の免状をいただきました。
 太極拳は色々な流派がありますが,私のやっているのは,日本で最も愛好者の多い楊名時太極拳です。
 数年ごとに免状をいただく制度になっており,これまで「初伝」「中伝」「奥伝」「指導員」の各免状をいただき,先日,「準師範」の免状をいただいたわけです。
 免状をいただくにあたっては,免状料が必要であり,「準師範」ともなりますと,それなりの金額になります(数万円です)。
 これまでいただいた免状を飾ったことはありませんでしたが,「準師範」というのは,何しろ「師範に準ずる」というのですから,かなり立派に見えますので,今回は,事務所の私の執務室に額に入れて飾りました。
 私の執務室に飾ってある免状は,日本将棋連盟の「五段免状」と太極拳の「準師範免状」の2枚となりました。
 額に入れた免状は,来客の皆様方の目にとまり,これまでは将棋談義に花が咲きましたが,最近は,太極拳談義にも花が咲いております。
 「準師範」というと太極拳に熟達したものと誤解されますが,週に1回(日曜日の午前中)教室に通っているだけですので,現在でも24の型を覚えている程度というのが実態です。
 太極拳の魅力は,年齢を重ねても無理なく持続できる点にあり,私の教室でも,80歳以上の師範の方が2名いらっしゃり,年齢よりは10年以上はお若く見えます。
 ゆったりとした稽古ですから,前日に飲み過ぎてフラフラしていても,稽古に参加し,稽古が終わるとすっきりします。

 コロナの影響というわけでもありませんが,最近,体重が増加し,ついに81キロを上回るようになりました(今朝の計量)。
 体の硬さは相変わらずで,腹もかなり出ていますので,太極拳の型には片足を高く上げるというものや両足を大きく開くというのがありますが,未だにうまくできません。
 太極拳のおかげで,これまでは,大病をすることなく,健やかに過ごしてきましたが,私も12月には67歳になります。
 そこで,「準師範」となり,免状も飾るようになったことを契機として,① 65キロまで減量,② 腹を引っ込める,③ 前屈で指の先が地面に届く,ことを目標にして,「師範」を目指していこうと決意しております。