「はじめまして、清水宗治さん」
弁護士 小川 健一
私の先祖は清水宗治という戦国時代の武将です。岡山県にある備中高松城の城主であり、豊臣秀吉から水攻めにあい、自らの切腹と引き換えに城兵を助命する講和のもと水上にて切腹したという話は有名(?)です。
昨年10月、日弁連野球全国大会が岡山で開催されました。私が所属する神奈川県弁護士会野球部も同大会に出場するため、岡山へ行きました。
私は、一度も先祖清水宗治の墓参りをしたことがなかったのですが、岡山に宗治のお墓や備中高松城の城跡があるという情報をつかみ、ちょうどいい機会だと思い、前日入りして人生初の清水宗治墓参りに行ってきました。
ちなみに、日弁連野球全国大会は2日間にわたって行われるのですが、初日の夜に元プロ野球選手による講評会が行われ、各出場チームにつき1人ずつ優秀選手が選ばれ、壇上でスピーチをするというイベントがあります。
ここだけの話、大会前の私は自分でも感じるくらい絶好調であり、「これは優秀選手に選ばれてしまうかもしれない」「スピーチで話す内容を考えないとな」などと考え、大会1週間前くらいからスピーチで話す内容を練っていました。
そんな中、「岡山での全国大会」「岡山に眠る清水宗治の子孫」など話すネタが豊富である筆者はさらに万全を期すために大会前日に墓参りに行くことにしたのでした。
「清水宗治公自刃の地」、「清水宗治の首塚」、「胴塚」、宗治の後を追って家臣らが互いに刺し違えて殉死した「ごうやぶ遺跡」などを見て回り、首塚の前で手を合わせて「大会で勝てますように」「はじめまして宗治さん」などいささか漫画の主人公のような立ち回りをして大会を迎えました。
結果、私は優秀選手にはかすりもしませんでした(チームは準優勝できました)。
結局、墓参りエピソードを誰にも披露することができなかったので、ここで発表させていただきました。
城跡も含め1時間もあれば全部見て回れる規模でしたので、もし機会がありましたら是非行ってみてください。