弁護士とパソコン

熊谷 靖夫 (弁護士)

 私は,手書き文書の作成が大の苦手である。 注意力が散漫であるから,すぐに誤字脱字をやらかしてしまうのである。 下書きを行っていても,右から左に移していきながら,「この先はこういう風にしたらいいのではないか」と考え出したら最後,ふと気がつくと誤字ないし脱字が目の前に現れてしまうのである。 鉛筆と消しゴムでなら問題はないが,裁判所に提出する文書を鉛筆でとは行かない。 しかし今では,パソコン,ワープロがそんな悩みを解決してくれる。 プリントアウトするまで何度でも画面で推敲できるし,ましてや私の汚い文字が人様の目の前に現れることもない(署名するときは別だが。)。 本当に,この時代に弁護士になって良かったと考えている。

 また,最近,小型のパソコンを手に入れ,電車内や出先で時間を見つけては,文書の作成,メールのチェックなどを行いだした。 時間に追われているときには非常に重宝である。 また,パソコンにデータを入れておけば,法律相談の際,瞬時にデータを読み出して回答することもできる。

 コピー機,FAX,携帯電話,そしてパソコンとますます便利になっており,技術のますますの進歩が楽しみである。