巻頭言
高柳 馨 (弁護士)
昨年10月には弁護士会の国際交流委員会の一員として上海に行きましたが、今年は、2月28日から3月4日まで、日本弁護士政治連盟神奈川支部の一員として、台湾(台北)に行ってきました。 写真は、蒋介石総統を記念して建てられた「中正紀念堂」の儀仗兵の交代式の場面です。 なお、日本語の「記念」は中国語では「紀念」と書き「jinian」と読みます。 中正紀念堂は、今年の5月19日、正名運動により「台湾民主紀念館」に改められました。台湾は、李登輝氏の総統就任(1988年)以後、蒋介石一族の独裁時代と決別し民主化の方向に大きく舵を切ったと言われております。 しかし、今もって蒋介石の巨大な像を守る儀仗兵がおり、その厳かな交代式が連日行われており(この交代式は観光の目玉になっています)、しかもその場所が正名運動で民主記念館に改名・・・、台湾の複雑な国情が窺えるように思われます。